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不安を煽るな!!

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今朝は、とりあえず京浜東北線は運転中。でも、間引き運転ということで、おそらくはみんなが早めの時間に集中するであろうと踏んで、敢えていつもの時間に行ってみたら正解。特に大きく遅れることもなく、おまけに会社のエレベーター渋滞もほとんどなく無事到着。こういうみんなが不安を感じているときだからこそ、特に、鉄道混乱→混雑必至→人よりも先に、という論理が強く働くのかもしれない。結果として必要以上の混雑(これはある意味ではみんなの予想通りなのだが)を招いてしまう。実際、いつもよりも早めに家を出た人が遅刻して、いつも通りにでた私が間に合うという皮肉な現象が発生した。

とはいえ、電車は遅れて、新橋駅前で9時7分と、いつもならば絶対に間に合わない時間。でも間に合ったのは、みんなが早い時間に集中してくれたため、駅の混雑と会社のエレベータ渋滞がなかったおかげである。遅れた人たちは混雑ゆえに、電車に乗れなかったり、迂回して時間を食ってしまったようだ。彼らを笑うつもりはさらさらないのだが、急がば回れということも確かにあるのだろうなと思った次第。

昨日休んだので、あれこれやることは多いのだけど、みんな、なんとなく落ち着かない。それもそのはず、連日の地震報道は、大きな被害を受けなかった人たちにも、かなりのストレスとなっている。おまけに、原発事故の状況悪化のニュースも飛び込んでくる。なんとなく気もそぞろになってしまうのはいたしかたないかもしれない。

しかし、困ったものだなと思うのは、不安を煽る輩の多いこと。いや、意図的に煽っている連中はごく僅かだろうと思うのだが、聞きかじったニュースを未消化のまま流してしまうことで、結果的にそれを助長してしまっている人も多いように思う。今日の原発報道がいい例だ。

ちょっと私の周囲で流れた話をいくつか上げてみよう。

栃木や東京、神奈川でも普段の数十倍の放射能が検出されたらしい。大丈夫か?

放射能汚染を念頭に置いた会社のBCPってあるのかな・・・?

400で健康に影響って、昨日まで1000越えてたじゃん、あれは何?

昨日も書いたのだが、マスコミの報道は最初の段落にインパクトをつけるのが普通だ。最も極端な例が三流夕刊紙である。しかし、さすがにこの状況下で今日の見出しにはかなり腹が立ったのだが、それはさておき、真っ当な(はずの)メディアでも、報道は最後まで聞かないと全貌がつかめないようにできているらしい。なので、先に挙げた例はすべて見出しのみで反応した例であるとも言える。

私が理解している範囲での実際は、こうだ。

福島原発2号機で爆発が疑われる事象が発生、放射能が外部に漏れた可能性があり、一時、正門前の値で(およそ)11000「マイクロ」シーベルトを検知したが、その後、問題がない程度に低下している。

一方、定期点検中だった4号機では、核燃料はすべて炉心から抜かれていて、保存用のプールに移されていたが、この保存用のプールの冷却も不十分となっていて温度上昇の結果、一時火災が発生。鎮火したが、それに伴って放射能漏れが発生。一時、4号機周辺で400「ミリ」シーベルトになった。これは、健康に影響が出る数値である。この値もその後低下している。

2号機の爆発事故などが原因と思われるが、本日午前中に、周辺(南側の)各地で、放射線量計測値の上昇が確認された。栃木、東京、横浜などで、一時、通常の数倍から数十倍の値を記録。東京では0.8「マイクロ」シーベルト程度。

先の、話の例の最初は、「数十倍」という言葉と、一時原発付近で健康被害が出る程度にまで数値が上がったという事実がごちゃまぜになってしまった結果発生している。実は数値をよく聞いているとわかるのだが、各地で検出された値と原発4号機で検出された値とは、そもそも単位(ミリとマイクロ)で1000倍の違いがある上、数値でも数百倍から千倍の違いがある。つまり、東京で検出された数値と、原発で健康被害が懸念されるとされた数値の間には数十万倍から百万倍の開きがあるわけだ。ちなみに、東京、ニューヨーク間を飛行機で飛ぶと、高々度飛行による宇宙放射線の被曝は200マイクロシーベルト程度になると言われている。私は、そういう意味では年間2ミリシーベルトくらいは余計にあびているわけだ。もちろん、それによるリスクはゼロではないが、たばこによる発ガンのリスクとどちらが高いかと言えば、おそらく、たばこに軍配が上がるだろうと思う。(もちろん疫学的な検証をしたわけではないので、あくまで感覚だが)あるデータによれば、1シーベルトから2シーベルト(つまりは1000~2000ミリ、もしくは100万~200万マイクロシーベルト)で、命に関わる急性的な被爆症状が出ると言われている。400ミリシーベルトという値は、3時間~4時間その場にいると生命が危険になるレベルといえるだろう。もちろん、被爆の影響は急性症状だけではない。もっと低い線量でも発ガンなどのリスクは当然ながら高まる。ただ、問題はその程度だ。数ミリシーベルト程度をしばらく浴びた程度では、その他の発ガン性化学物質などのほうがリスクははるかに高いかもしれない。

一時的な被爆には人間は案外強い。問題は低線量でも長期間浴び続けた場合のリスクだ。チェルノブイリの場合、人々は情報を知らされず、汚染された地域に長時間とどまったために健康被害が拡大したという話がある。また今回も時々ニュースで出てくる「内部被爆」という言葉は、放射性物質を体内に取り込んでしまったために、体内に長時間それがとどまって放射線を出し続けるような場合を意味する言葉である。これも低線量で高いリスクとなりうるものだ。ウラン核分裂生成物の代表格であるセシウム137は半減期30年あまりと、長寿命の放射性元素だ。放射性ヨウ素にもいくつかの同位体があるが、短いもの(I131)で8時間、長いもの(I129)では1570万年と非常に長い。これらが存在する場所に長時間滞在したり、それを体内に取り込んでしまうことで、リスクは非常に大きくなる。だから、いわゆる「除染」作業がただちに必要になるわけだ。

内部被爆の怖さはこれだけではない。放射性ヨウ素もセシウムもβ崩壊する元素である。モニタリングポストなどで検出される放射線量は主にγ線つまり、崩壊に伴って発生する電磁波だ。一方、β線は電子であり、空気中では長距離を飛べないので、一般には直接計測されない。ところが、内部被爆の場合、γ線よりもこのβ線のほうが大きな影響を与える可能性が高いのである。これも内部被爆や放射性物質の皮膚への付着が怖い理由のひとつである。

つまり、最も注意が必要なのは、原発で作業をしている人たちや、原発の周辺地域が、半減期の長い放射性物質で汚染されていたような場合の住民の健康だ。これらにはもちろん十分な配慮がされると信じたい。一方で、今回報道された程度の放射性物質の飛散では数十キロ以上離れた地域ではほとんど問題にはならないだろうと思う。もちろん、事態はまだ完全に終息した訳ではないので、今後の成り行きを注視したいが、過剰に騒ぐことは控えたいと思う。今は、作業を命がけで行っている人たちの無事を祈るだけである。

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このページは、風見鶏が2011年3月15日 19:44に書いた記事です。

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