情報セキュリティ: 2009年2月アーカイブ

聞いた話だが、PCやネットなどのデジタル技術への親密度、習熟度を世代別に3つに分け、「デジタルディバイド」「デジタルイミグラント」「デジタルネイティブ」と呼ぶらしい。デジタルディバイドはいうまでもなく、急速なデジタル化に取り残されつつあるアナログ世代。イミグラントはアナログ時代に生まれ、途中からデジタルに接してそれにある程度習熟した世代。そして、ネイティブは今の子供たちや若者。物心ついたころからゲーム機やパソコン、携帯電話などに接して、育った世代である。

昨日、某政府系の会合に出ている時に思ったのだが、今、高齢化にともなう「デジタルディバイド」世代にやさしいデジタル機器をどうするか・・・という話は一般的になっている。しかし、ふと思ったのは、逆に野放しになりつつあるデジタルネイティブ世代のことだ。彼らは、もうこれらを自分の一部として使いこなしている。使い方は様々だが、中には危ない使い方も多い。もちろんこうしたことも社会問題にはなっているが、その議論の中心はデジタルイミグラント世代の中でも、どちらかといえばディバイド世代に近いほうの人たちだ。彼らは(私もそのたぐいだが)ディバイド対策は考えられても、ネイティブ対策を本当にきちんと考えられるのだろうかと、ふと疑問になった。学校への携帯持ち込み禁止の議論があるが、これは本当に正しいやりかたなのだろうか。最近、親がフィルタリングを設定しても、子供が外してしまうというようなことも多いようだ。親や教師の世代には、そのことが「悪」として映るのだろう。しかし、こうしたものを自分の一部として使いこなす能力は、将来、デジタル技術がより進歩した際に必ず開花する。潰すのではなく、正しい方向に導いてやることこそ必要だ。ネットにある危険をきちんと教え、それから身を守る方法を教え、モラルを身につけさせる。これは、一般の社会生活では、行われている教育なのに、なぜ、デジタル世界ではできないのか。それは、イミグラント世代がネイティブ世代についていけていないからである。つまり、イミグラント世代の一部は新たなデジタルディバイドに直面しているのだ。しかも、それは子供たちの将来、ひいてはこの国の技術力、創造力の将来を左右する重大な問題だ。

イミグラント世代の中でもネイティブに近い人たちもいる、当面はそうした人たちが中心となってネイティブ世代を正しく育て、そしてネイティブ世代の中に新たな指導者層を育成していく必要があるのだと思う。セキュリティキャンプのようなそうした取り組みは一部では始まっているが、教育界も巻き込んだ形での、もっと大きな国家的取り組みが必要だと思う。

 

いましがたニュースを見ていたら、JR東日本が発電用の水を信濃川から取水する際に、制御プログラムを改ざんし、許可されてより多くの水を汲みとっていたことが判明したそうだ。当局には取水量について虚偽報告を重ねていたらしい。「プログラム改ざん」と報道されたことにちょっと反応したのだけど、多くのものがコンピュータ制御されている現在、意図的にそのプログラムを変更して不正行為をするという可能性は高い。公共性の高いシステムのソフトウエアやハードウエアとそのコンフィグレーションなどについて、適切かどうかチェックが可能な基準や監査の方法作りが必要かもしれないなと思った。

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