政治・経済: 2009年9月アーカイブ

いよいよ始動した新政権。さて、その出足はどうだろうか。まぁ、あれこれ批判もあるし、必ずしも順調にはいっていないようにも見えるが、少なくとも足を前に進めようとはしているようだ。

もともと楽な公約ではない。時間はかかるだろうが、着実に、マクロな視点から政策を進めていってほしい。一時的にはマイナスも出るだろうが、国民全体にとって100点満点はそもそもありえない。5年、10年、20年といったスパンで見て、何がこの国を根底からよくしていくことなのかということを見失わないでほしいと思う。

八ッ場ダムの話がその象徴だ。メディアでは地元の反対意見のみが強調されているが、この話こそ、もっとマクロにとらえるべきだ。そもそも、地元の反対論の理由は様々だ。住民の多くは、親の世代の長年の反対運動に辟易した第二世代。心配しているのはこれ以上、生活がかきみだされること。ダム中止で行われるはずの生活関連投資も減らされるのではないかとの警戒感のように見える。しかし、自治体や首長の反対理由はかなり微妙だと思う。1都5県がまとまって・・・とはいうが、反対理由はそれぞれ違っているようにも見える。これらをきちんと区分けして個別に対処していくことだ。メディアもそのあたりは考えてほしいと思う。

なによりも、この話が、時代遅れの巨大土建案件一層の旗印となるのであれば、多少金がかかってとしても推し進めるべきだろう。これは国レベルの話だ。費用の問題は、この案件だけに矮小化されるべきではない。住民の生活補償を十分に行い、必要な投資をして地元の振興をはかることが重要だ。それによって、今後、様々な無駄遣いが高くつくことを示して、無駄な公共事業をなくしていくことが重要だ。すこし長い目で見れば、十分に効果は出ると思う。

自民党の景気浮揚策は、公共事業や建設投資と庶民の消費たきつけに偏っていたと思う。たしかに建設投資は雇用を増やし、地元に有益なように見えるが、土建屋のヒエラルキーを考えると、そのカネが十分に地元や住民に還元されるとは考えにくい。雇用に関しても、低賃金で不安定な一時雇用を増やす効果がそのほとんどだ。これは、ある意味で今の格差社会を生んだ元凶でもあろう。

一方、わずかばかりの金をばらまいて、消費ムードを高め、それ以上の出費を庶民にさせてしまうというのも愚策だ。これに乗せられてしまうのは、金を使いたくても使えない人たち。堅実な人たちは貯蓄や生活のためにあてるだろうが、まんまと乗せられてもらった以上のカネを使って、逆に生活に困る人も少なくないんじゃないかと思う。前にも書いたが、消費を増やすには、まず金を持っている人に金を使ってもらえるようにする必要がある。今のように、不安ばかりの社会では、堅実な人ならば消費を抑えて貯蓄にまわすだろうし、多少のばらまきをやってもそれはかわらない。北風と太陽ではないが、自民党・公明党の政策は北風のようだ。弱者を吹き飛ばして裸にし、それ以外の人は守りを固めてしまう。民主党には是非、太陽政策を期待したい。不安感を払しょくすることが、今の社会の様々な問題、たとえば少子化などを解決することにつながると思うから。

真価はこれから問われることになる。

某サラ金が銀行様に借金返済引き延ばしを乞うたというお話。まことに痛快、ざまみろサラ金め。おまえら(とそれにカネを貸して上前をハネた銀行)が日本の経済をおかしくしたのだよ。

 

そもそも、10しかないカネを、10の現金(借金)と同じ10の価値を持つ「債権」に二重化してカウントするようなもの。回っている現金は、実は架空の資産。消費にまわっている金の多くは、実は経済的な意味で価値がない。実際の価値は「債権」にある。だから、債権でまた金を生もうとする強欲な連中が出てくる。こうして、実際の価値が二重、三重、四重・・・にふくらまされてバブルが発生する。この実態は貧乏人たちの将来の収入となるべきカネ。それを先取りしてふくらませているにすぎないのだ。経済が右肩あがりであることを前提に書いた絵柄だから、ちょっと経済がおかしくなれば、すぐに破たんする。日本のバブルもサブプライム問題も根っこは同じ。

 

民主党さん、たのむからどこかの党みたいに、内需拡大と称して庶民に無駄金を使わせるような愚策はやめてくれ。金がある奴に金を使わせないと内需拡大にはつながらない。そうやって社会にカネがまわっていくのだから。

産業界からのノイズが出始めたみたいだけど、たしかに製造業の削減率はかなり高いと思う。でも、それは製造過程で排出するエネルギーの部分なんじゃないかな。家庭部門や商業部門の成績が悪いように見えるけど、たとえば、家庭の消費電力を押さえる省エネ家電、省エネハウスなどの普及は消費が低迷していれば進まないのはあたりまえ。おまけに、リサイクルに対しては、プラスチック製品や包装、その他、実際に製造業が作っているものを、リサイクルする(しやすい)形が考えられているのだろうか。消費者が経済的に困窮して、生活時間の大半を労働に費やさなければいけなくなってしまう状況下で、追加の努力を要求するのが本当に現実的なのだろうか。消費者の可処分所得の減少は、耐久消費財の買い替えを阻害する、結果的に、エネルギー効率の高い製品への入れ替えは進まないことになる。

産業部門のみが対策が進んでいるように見えるのは、そこにだけカネが使われたからんんじゃないか、そんな気がしてならない。そういう意味では、消費者志向の行政をとなえる民主党の政策は、もしかしたら家庭部門の削減を大きく進める効果があるんじゃないのだろうかとおもうのだけど。あと、製品の包装とか外装など、リサイクルに必要な労力やエネルギーをもっと減らすことができるようなものを作っていく必要がある。

産業部門に余裕ができて、それが消費者に還元されるには時間がかかるし、効率も悪い。消費者に直接的に還元される施策は、結果的に、産業の発展につながるはず。生態系にたとえれば、たとえは悪いけど、食物連鎖の最下位にいるプランクトンの増減が生態系全体に大きな影響をあたえるように、一般消費者の消費行動を活性化する施策が必要だろう。だが、バブル期やサブプライムのように低所得者層に借金をしょわせる(つまりは将来の収入まで搾取するような)愚策は捨てなければない。本来存在しないカネを「借金」「債権」という形で二重化しバブルを作るようなことはsてはいけないのだ。根本的に収入を底上げするような施策が必要だと思う。貧乏人から搾り取るような前(前)世紀的な施策ではなく、金持ちにもっとカネを使わせるような施策を打たないとカネが世の中にまわらない。産業界や金融界も目先の利益を追うのではなく、中長期的な投資を増やす方向にいくべきだと。

自分のことしか考えない産業界トップに振り回されないようにしてほしい。社会は底辺から活性化するのが最も安定する形だと思うから。