昨日、今日は、こちらに参加。
温泉地で開催されるサイバーセキュリティ系のシンポジウムでは、最も新しいのだが、名前の通り、防衛や安全保障に特化した内容なので、なかなか興味深い内容の講演が多い。その関係で、講演者や参加者の多くが、自衛隊関係の人たちだったりする。初日の講演で興味深かったのは、海底ケーブルの話。最近、ヨーロッパなどで、意図的な切断が疑われる事例もあるのだが、実際、船のイカリなどによる事故も少なくないようで、意図的な切断かどうかの判断は難しいようである。海底ケーブルの損傷などによる障害では、切断装置を使って切断して、障害部分を切り離し、ケーブルを継ぎ足して補修するらしく、そのための切断用機器もあるらしいのだが、それを船の上から数百メートルから数千メートルの海底に降ろしてケーブルを捕まえて切るという技術はまさに職人芸らしい。米国とアジア方面を繋ぐケーブルの多くが日本を経由しているのだが、その陸揚げ地点が房総方面など小数の地域に集中していることが安全保障上の問題として挙げられている。ただ、単純に分散すればいいかというと、陸揚げ地点から需要者のいる地域まで、厳重に保護されたケーブルを地下に敷設しなければならないため、分散は簡単ではないらしい。
昨日は、午後から半日講演があって、意見交換会という立食形式の食事のあと、夜の部となる。私は意見交換会のチケットを買っていなかったので、一度宿に戻って、食事ができる店を探すことにした。雨が降る中で、小さな折りたたみ傘をさしてしばらく歩き、ようやく小さな居酒屋を見つけて入る。中には店をやっている老夫婦だけ。とりあえず、カウンターに座ってビールとつまめるものをを注文する。しばらくして、数名のグループがやってきたのだが、どうやら同じシンポジウムの参加者らしい。それから若い一人客がやってきて。店の中は賑やかになった。なんせ、年寄り二人がやっている店なので、急に忙しくなる。ご主人はもう結構な高齢のようで、少し話をしていたのだが、デイサービスに通っているらしく、店の常連客にはその関係者もいるのだとか。それでも、続けられる間は店を続けていたいのだという。カウンター越しにあれこれ話も出来て、なんとなく、ほのぼのとした時間だった。
夜の部は「インテリジェンス」関係のBoFに出席。国家としての情報機関の役割とか、各国の複数ある情報機関の位置づけとかに関する話を聴く。シギント(Signal Intelligence)と言われる分野をになう情報機関は旧来、電波傍受、通信傍受などを通じて情報を収集してきたが、現在、いわゆるサイバーインテリジェンスもその範疇に入っている、というか、既にその大部分を占めている状況だ。米国のNSAなどが代表格だが、例のスノーデン事件で暴露された内容にも、そうした傍受網の実態が含まれている。一方で、人を対象とした諜報活動はヒューミントと呼ばれ、米国のCIAが代表格。いわゆるスパイ映画などに登場する昔からの諜報活動である。各国では、こうした情報機関の棲み分けができあがっているが、国家戦略を基本に考えるならば、これらを統括して情報を集め、分析する機関が必要となる。これまでに出来上がった縦割りをどう統合していくかが大きな課題だという話だ。日本で計画されている国家情報局のような組織がそれにあたるが、日本はさておき、各国でそれぞれ歴史のある、目的も異なる情報機関の情報を吸い上げるのはなかなか簡単ではなさそうだ。
そんな感じで初日を終え、二日目の今朝。あいかわらず天気は不安定。晴れ間が見えたかと思うと、また雨が降る。朝食の後、8時半過ぎにホテルを後にする。ホテルのエレベーターにこんなポスター。熱海の「おっさん妖精キャラ」らしい。温泉が好きすぎて妖精になってしまったおっさん、という設定が笑える。
2日目の今日は、お昼過ぎまで。講演ふたつとパネルディスカッション。パネルは例の「能動的サイバー防御」に関してのもの。これまで、ニュース等で政府の説明を聞いても、なにやらオブラートで包まれていてはっきりしない。いったい、どこまでの事をするのか、実際、そんなことが出来るのか、技術的にどうするのか・・など疑問は多いのである。今日のパネルでも、政府側の説明は、なんとなく奥歯にモノがはさまった感じ。実働側の自衛隊の感覚とは微妙にずれている感じもする。それはさておき、実際にAPTなどの攻撃を念頭におけば、単なるC2サーバのテイクダウンでは不十分で、敵側の本拠を見つけ出し、そのインフラの基幹部分を破壊できなければ、モグラ叩きになってしまうのは明らかだ。そう言う意味で、(平時やグレーゾーンの時点で)何をどこまでやるのか、できるのかが極めて曖昧な感じで、ちょっとモヤモヤした感じがしていたのだが、やはりその点を指摘する質問が出た。結局、具体的にどうという話は出なかったのだが、我が国単独での対応は難しく、他国(同盟、同志国)との共同作戦も念頭に、という話である。まぁ、日本固有の制約も大きいのは分かるが、今後、どこまで踏み込んでいくのか、行けるのかが大きな課題だろう。
そんな感じで、午後1時頃にイベントは散会となる。そのあと、一部の参加者などの有志が、ちょうど行われていたサッカー中継を見ながら飲む、というので参加することにした。20人以上集まって、小さな店を貸し切り状態で3時間弱。色々お話しもしながらテレビでサッカー観戦。日本代表は見事、大量4点を取って勝利。ただ、オランダが先日7点という大量点を取っているので、次のスエーデン戦に勝ったとしても、得失点差で負けている状況。でも、とりあえずは予選突破を目指して頑張ってほしい。
飲み会はお開きになって、参加者の多くが駅に向かう中、私は、歩いてホテルに戻る。いつしか天気は回復して青空が広がり、気温が上がってくる。こんな海沿いの景色を見ながら歩く。
ちなみに、昨夜まで泊まっていたホテルがこれ。大きなホテルに挟まれた狭小ホテルである。
居心地は悪くなかったのだが、そもそも温泉がない。なので、今夜は、シンポジウムの会場になっていたホテルに宿泊である。いましがた、晩飯を食ってきた。バイキング+飲み放題の夕食は、ついつい食い過ぎ、飲み過ぎになってしまう。このあと腹ごなしに温泉に浸かりに行く予定である。明日は、早めにホテルを出て、昼くらいまでには帰宅する予定だ。









































































































































































































































































































































