そして、今日からこちら。
ISC2 Security Congress 2026、今年も参加である。今回はコロラド州デンバー(近郊のオーロラという地域)での開催。会場はデンバー市街から少し離れた空港近くのリゾートホテルである。
昨夜はとりあえず、10時過ぎからだらだらと寝て、今朝は6時台に起床。昨夜の残りのラップを食いつつ、レジストレーションのあと、朝食会場でまた少し食うなど。オープニングは8時から。
ISC2のトップによる、いつも通りのオープニングアドレス。いつも通りに、「この難局を乗り切るにはコミュニティーの力が・・・」という話なのだが、私はちょっと疑問を感じながら聞いていた。「難局」の元凶がAIだとしたなら、意思決定も動きも圧倒的に遅い「人」のコミュニティーはどこまで力を発揮できるのだろう。相手が人が主体の脅威ならば、コミュニティの知恵、いわゆる「共助」は大きな力になると思うが、人のはるかに上を行くAI相手に知恵を出し合ったところで、追いつかないような気がするのだ。強いていうなら、AIも交えたコミュニティーが必要なのではないだろうか、などと妄想していた。
このあと聴いたセッションは、いわゆるCIAの3軸を拡張して、よりリスクの性質を詳細に評価出来るようにするという話。たしかに、C(Confidentiality:機密性)、I (Integrity:完全性)、A(Availability:可用性)の3軸は大きすぎるきらいがある。COBITのような7軸もありうるのだが、この講演では、9軸つまり、CIAに加えて(Non-repudiation:否認防止、Authenticity:正統性、Authorized use:承認された利用、Possession:支配・所有、Privacy:プライバシー、Utility:電力などの供給)という6軸を追加するという話である。最初に思った疑問は、これらが独立した軸ではなく、CIAのそれぞれに関連しているということ。その点は講演者も触れているのだが、それなら、独立して扱うのではなく、CIAそれぞれを細分化(階層化)した形で扱うのが綺麗なのではないかと思うのである。聴いていて、一度自分なりにそう言う整理をしてみても面白いのではないかと思った。そういう意味では、面白い示唆が得られた講演だったと思う。
次の講演は、「静的なコンプライアンスから動的なリスク評価とレジリエンスへ」というもの。これだけ変化が激しい世の中だと、従来型のコンプライアンス管理(決まった形のチェックリスト管理的なもの)では、まったく追いつかない。状況の変化をとらえて、リスクを再評価し、対処していく動的な枠組みが必要なことは言うまでも無い。継続的モニタリングや、「ゼロトラスト」すら、こうした動的なリスク評価と対応の範疇にある。この講演では、従来型のコンプライアンスから動的なリスク評価、対応への移行ステップと、その章が意図なりうるものを整理していて興味深いものだった。詳細は書くと長くなるので敢えて書かないが、「ゼロベースでやるのではなく、既存のしくみは、少なくとも基礎にはなるから、その上に動的な枠組みを作っていくべき」というのは、考え方として共感できた。新しい考え方を導入する時、ともすれば従来からの方法を全否定しがちだが、何が使えて何が使えず、何を足すべきかという検討が重要で、そうした検討に基づいて十分考察をしてから進めないと、結果として負荷が大きくなりすぎたり矛盾が出てきて失敗するよ、というのは納得である。
イマイチ腹も減っていなかったので昼飯はパスして、部屋に戻ってちょっと昼寝。午後の最初のキーノートから復帰する。キーノートは、AIや量子コンピューティングなど、従来の形を大きく変えるものとどう向き合っていくか、という話だったのだが、これも課題の列挙と抽象的な解決策に留まったように思えた。この種の話は、具体的に何をすべきかが、なかなか見えてこない。それもそのはず、まだ最終形が見えてこない(いや、そもそも際限なく進化を続けて最終形もないのかもしれない)物を相手にしては、「状況を見ながら適切に対応を」としか言えないのである。要は「大枠は提示できるが、最後は自分で考えて動け」ということなのだろう。
さて、例によってこのあたりから、時々スイッチが切れ始めた。ちょっと限界なので、一度部屋に戻って横になったら、夕方まで寝てしまった。なぁ、無理は禁物である。(苦笑)午前中は悪かった天気が、午後にはすっかり禍福したので、目覚ましがてら周囲を少し散歩する。
夜はネットワーキングイベントがあったのだが、とりあえずパスしていつものように「塊肉」を食いに行く。周囲には何もない孤立したリゾートホテルなのだが、中の飲食は(ちょっとお高いが)結構充実している。このステーキハウスもなかなかだ。とりあえず、いつものコロナから入って、8ozのフィレ(ミディアムレア)と付け合わせのアスパラガスを食いながら、オレゴン産のピノノアール。ちょっとした贅沢である。
例によって、金額(特に円換算)は考えないことにした。(苦笑)でも、至福の時間はプライスレスだ。
そんな感じで初日が終わる。明日はまた終日コンファレンス聴講。寝落ちしないことを祈ろう。


















































































